【第13章】EVの空気圧点検|指定値の見方と過不足の影響
小山市のクレスコタイヤサービスです。
電気自動車(EV)においても、タイヤ空気圧の適切な管理は車両の安全性や走行性能を維持する基礎となります。空気圧が電費や走行安定性に及ぼす影響、過不足によるトラブル、正しい測定方法について解説します。
車両指定空気圧を基準とする理由
タイヤの空気圧は、車両の運転席ドア開口部などに貼付されたラベルに記載されている車両指定空気圧を基準に合わせます。この指定値は、車両重量や前後配分、負荷能力、操舵安定性などを考慮して車種ごとに定められています。
空気圧が低いとタイヤがたわんで転がり抵抗が増えるため、高めに調整すれば電費が良くなると考えられがちです。しかし、指定値を単純に高く設定しても電費が最適化されるわけではなく、接地形状の変化によって摩耗や走行特性に影響を及ぼします。
タイヤの規格を変更した場合は、規格に応じた必要空気圧の確認が必要です。また、車両の取扱説明書などに高速走行時や高積載時の個別指定がある場合は、その条件に応じた指定値に従います。
空気圧の過不足が引き起こす影響
空気圧は高すぎても低すぎてもタイヤ本来の性能を発揮できず、トラブルの原因となります。
空気圧が過多の場合
指定値を大きく超えて空気圧が高い状態では、次のような症状が生じるおそれがあります。
- 緩衝能力の低下:タイヤのたわみが減り、路面からの衝撃を吸収しにくくなります。
- 中央部偏摩耗:接地圧がトレッド中央部に集中し、中央部だけが偏って摩耗します。
- 衝撃傷の発生:段差や突起物を乗り越えた際、タイヤ内部のコードが切損するなど衝撃傷を受けやすくなります。
空気圧が不足している場合
空気圧が不足した状態で走行を続けると、次のような重大な問題につながります。
- 負荷能力の低下:車重を支える十分な負荷能力が得られなくなります。
- 異常発熱による損傷:走行時のたわみが過大になり、タイヤが異常発熱して内部構造の損傷を招く危険があります。
- 両肩摩耗:タイヤのショルダー部(両肩部)に接地圧が偏り、偏摩耗が進みます。
正しい点検と測定のポイント
空気圧は走行条件や温度によって変化するため、正確な測定手順を守る必要があります。
走行前の冷えた状態で測定する
走行に伴う発熱でタイヤ内部の空気の温度が上がると、空気圧も上昇します。走行熱で高くなった空気圧は抜かず、走行前の冷えた状態(冷間時)でエアゲージを使用して測定します。
点検頻度と調整範囲
自動車には日常点検の実施が法令で義務付けられています。タイヤの空気圧は自然に少しずつ低下するため、エアゲージを用いた点検は最低でも月に1回の頻度で行うことが推奨されます。
日本自動車タイヤ協会(JATMA)は、車両またはタイヤメーカーの指定値を基準に、0〜+20kPaの範囲で点検・調整するよう案内しています。
まとめ
EVのタイヤ空気圧は、電費だけでなく安全性やタイヤの寿命に深く関わっています。指定空気圧を正しく確認し、冷間時の定期的な点検を継続することが重要です。
クレスコタイヤサービスでは、車両指定値や装着タイヤの規格に応じた空気圧の点検・調整を無料で承っています。日常の点検にぜひご活用ください。
次回は、EVで雪道を走行する際のスタッドレスタイヤ選びと負荷能力の確認点を取り上げます。
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