【第9章】タイヤ内部の吸音スポンジとは?サイレントコアなどの静粛性技術を解説
こんにちは!小山市のクレスコタイヤサービスです。
EV・ハイブリッド車向けタイヤ解説シリーズの第9章は、タイヤ内部の静粛性技術を取り上げます。
一部のタイヤには、内側に特殊な吸音スポンジが貼り付けられています。外からは見えない部分ですが、車内が静かなEVでは、タイヤから伝わる音を抑える工夫も重要です。今回は、吸音スポンジの仕組みや効果、内面修理への影響を解説します。
1. 段差で響く「空洞共鳴音」とは
道路の継ぎ目や段差を乗り越えた際、太鼓を叩いたような、こもった音が車内に響くことがあります。これが「空洞共鳴音」です。
タイヤ内部には、空気を満たしたドーナツ状の空間があります。路面からの衝撃でタイヤが変形すると、内部の空気が振動し、その空間で共鳴します。振動がホイールや車軸を通じて車内へ伝わり、不快なノイズとして聞こえるのです。
2. 吸音スポンジで共鳴音を抑える仕組み
空洞共鳴音を抑える方法の一つが、タイヤの内側に吸音スポンジを貼り付ける技術です。
ダンロップ(住友ゴム)は、この技術を「サイレントコア(特殊吸音スポンジ)」と名付け、2006年発売の「LE MANS LM703」に搭載しました。
多孔質のスポンジがタイヤ内部で発生する音のエネルギーを吸収・減衰させ、空洞共鳴音を低減します。
3. 車内の音と各社の吸音材技術
タイヤから車内へ伝わる音には、内部の空気が共鳴する音のほか、路面の凹凸による振動や、トレッドの模様に由来する音もあります。吸音スポンジが働きかけるのは、このうち空洞共鳴音です。
ダンロップの取扱説明書では、サイレントコアによる低減効果は車両の音響特性によって差があると説明されています。
タイヤ内部に吸音材を用いる技術には、ミシュランの「アコースティックテクノロジー」や、ピレリの「PNCS」もあります。
4. 吸音材が内面修理に与える影響
タイヤの内側に吸音材があるため、内面修理では補修箇所の吸音材を取り除く作業が伴うことがあります。サイレントコアには、そのための専用の修理手順が定められています。静粛性を高める構造が、修理時の作業にも関わる点が通常のタイヤとの違いです。
まとめ
吸音スポンジは、トレッドパターンやゴム配合の工夫とは別に、タイヤ内部の共鳴音を抑える技術です。車内の静粛性は、外から見える形状だけでなく、内部の設計によっても支えられています。
次回は、EVに合うタイヤの製品別の特徴を紹介します。電費、静粛性、スポーツ走行など、重視する性能に応じたタイヤ選びを見ていきましょう。
【第10章】EVに合うタイヤの特徴と選び方|電費・静粛性・スポーツ走行
各メーカーの静粛性に優れたタイヤも取り扱っております。お見積もりは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。